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- 2025.04.10
- ブログ
女性の発達障害の生きづらさ〜女性特有の人間関係・ライフイベントから〜 |松山市の心療内科・古町メンタルクリニックより
「人付き合いが苦手なのに、がんばって合わせてきた」
「毎日いっぱいいっぱい。でも周りは平気そうに見える」
「家事や育児がうまくこなせず、自分を責めてしまう」
当院を受診された女性の中には、このような“長年の生きづらさ”を抱えてこられた方が少なくありません。
中には、40代・50代で初めて「自分が発達障害かもしれない」と気づいたという方もいます。
女性特有の特徴と「生きづらさ」たとえば、女性のASD(自閉スペクトラム症)では…
– 空気は読めるけれど、人間関係が疲れる
– 細かいこだわりを内側に隠している
– 集団の中で“普通のふり”をし続けている
さらに女性は、情緒的なつながりや共感を重視する傾向があり、「みんなとうまくやらなきゃ」「空気を読まなきゃ」と頑張りすぎてしまうことが多くあります。
一般的に、女性は男性よりも、情緒的で複雑なコミュニケーションを好む傾向があります。
そのぶん、微妙な感情の機微や空気感を読み合う場面が多く、発達特性を持つ方にとっては強いストレスになることもあります。
グループ内での“暗黙のルール”や人間関係のバランスを保とうと無理をして、心身ともに疲弊してしまう方も少なくありません。
「みんなとうまくやらなきゃ」「空気を読まなきゃ」と頑張りすぎてしまうことが多くあります。
グループ内での複雑な人間関係や“暗黙のルール”に神経をすり減らしている方も少なくありません。
また、女性にはホルモンバランスの影響や、妊娠・出産・育児といったライフイベントも重なります。
近年は男性の育児参加も増えてきましたが、現実としては、妊娠・出産・授乳など身体的負担は女性に偏りやすいのが実情です。
特に発達特性を持つ女性は、予測不能な子育てや時間管理の難しさ、家庭内での“察する文化”に強いストレスを感じやすい傾向があります。
さらに、社会参加が進んでいるとはいえ、地域によっては「家庭優先」「女性が我慢するのが当たり前」という価値観が残っていることもあります。
そのような中で、頑張っても報われないような感覚や、自己肯定感の低下につながることも。
このように、女性の発達障害は「見えにくく理解されにくく」負担が重なりやすいのです。
自分を知ることが、第一歩。
「自分は変だ」「みんなはうまくやっているのに」と悩み続けるよりも、“特性”として知ることで、自分の生き方を見直すことができるようになります。
苦手なことを責めるのではなく、工夫したり助けを借りる選択肢もあるのです。
誰かと比較する必要はありません。
お気軽に心療内科へご相談ください。
当院では、女性のライフステージに寄り添いながら、発達障害の特性や困りごとについて丁寧にお話をうかがいます。
「なんとなく生きづらい」と感じている方は、ぜひ一度ご相談ください。
あなたが“あなたらしく”暮らしていけるヒントを、一緒に見つけていきましょう。